ここでは、当社のPOP3メールサービス、またはメールサーバーオプションをGmailと併用することで、独自ドメイン名のアドレスの送受信に、ウイルスフィルタ(当社のPOPサーバーに装備)とGmailの巨大メールボックスとspamフィルターを利用する方法をご説明しております。
最初に、Gmail(提供:Google)のアカウントを作成する必要があります。Gmailについては、こちらのガイダンスをご参照の上、このページをお読みください。

 独自ドメイン宛のメールをGmailに転送して、Gmailのサーバーで受信する方法

 手順1 Gmailアカウントを取得する

まず最初に、Gmailアカウントを取得してください。アカウント名はなんでもかまいません。
Gmailのアカウント取得は、こちらからお申し込みください。
なお、Gmailと当社はなんの提携関係もございません。

 手順2 iManagerにログインし、現在のメール転送設定を確認する

iManagerにログインし、現在お使いのドメイン名でのメール転送設定を確認してください。

↑[メールアドレスの管理]をクリック


↑[転送設定]の[一覧]をクリック


↑現在の内容を確認

上の例では、現在、mail1@sample.com 宛のメールが、直接sample01というPOPユーザーのメールボックスに入るようになっています。
これを、直接入るのではなく、Gmailのspamフィルターを経由させてから入るように変更します。

 手順3-1 ダミーアカウントを作成してPOP3ユーザーへの配信設定を残す(POP3への配信がある場合のみ)


上のように、すでにPOPユーザーsample01が存在し、そのユーザーのメールボックスへの配信が設定されている場合は、これを削除せず、ダミーのアカウントを作成してユーザーを保持します。
ここでは例えば、

mail1@sample.com ⇒ sample01

を「編集」して、gmail555@sample.com ⇒ sample01 というダミーの設定を作ります。
gmail555というアカウントはダミーですので普段は使いません。表にも出しません。そのためアカウント名(@の前の部分)はなんでもいいのですが、推測されないような複雑なアカウントにしてください。
この作業を最初にしておかないと、
mail1@sample.com ⇒ sample01
を削除した途端に、sample01というユーザーのデータがデータベースから消えてしまい、再設定やユーザーの追加ができなくなってしまいますので十分にご注意ください
(メールサーバーオプションの場合は、最初からユーザー設定権がないので関係ありません)

 手順3-2 今使っているアカウントをGmailへの転送に変更する

次に、[転送設定]⇒[追加]で、Gmailに作ったアカウント(メールアドレス)への転送設定を追加します。
例えば、mail1@sample.com ⇒ xxxx@gmail.com
という設定を「追加」します。
【重要なご注意】従来、「mail1@sample.com ⇒ sample01」 という配信設定をしてあったものをGmailへの転送に変更したい場合は、変更作業は必ず、Gmailからの受信用アカウント(上の例では gmail5555@sample.com ⇒ sample01)を[追加]で設定してから行ってください。sample01というPOPユーザーへの転送設定は最低1つ以上作っておかないと、iManagerのデータベースからsample01が消えてしまい、サーバー大元のユーザーテーブルと不整合を起こしてしまうからです。

[変更]で設定する場合の手順は以下の通りです。


↑[転送設定]の[編集]をクリック


↑mail1@sample.com ⇒ sample01 の設定をクリック


↑変更画面が出る


↑転送先を直接のPOPユーザーではなく、すでに取得済みのGmailのアカウント
(ここでは sample@gmail.com)に変更する


↑確認画面が出るので[確認]する


↑[転送設定]⇒[一覧]で、設定が変更されたことを確認する



これで、今までの mail1@sample.com は、sample01というPOPユーザーのメールボックスに入らず、Gmailのメールサーバーに転送されるようになりました。転送前に当社のメールサーバーがウイルスチェックを行っていますので、Gmailに転送されるメールはすべてウイルスチェックがされています。Gmailに転送されたメールは、Gmailサーバー側でspamフィルタ処理をされ、spamとおぼしきメールは「迷惑メールフォルダ」に自動仕分けされます。

メールサーバーオプションでも手順は同じです。ただし、メールサーバーオプションではPOPユーザーが作成できません(転送先が既存のものである場合も、外部のメールアドレスになっているはずです)ので、上記の【重要なご注意】部分は関係ありません。

 Gmailを一般のメールソフトで受信する方法

次に、Gmailに転送されたメールを、WEB上ではなく、一般のメールソフトで受信する方法について解説します。

 メールソフトにGmailのアカウントを作成する

Gmailを初めてお使いになるかたは、まず、GmailのWEBメール画面で、WEBメールとしての使い方をマスターしてください。次に、Gmailをメールソフトで送受信するために、お使いのメールソフトでGmailのサーバーからメールを受信できるように設定変更します。
ポイントは、
  1. POPサーバー名は「pop.gmail.com」
  2. POPユーザー名はGmailのアカウント
  3. POPパスワードをGmailのもの
  4. 【重要】POPサーバーのポート番号を995に変更
  5. 【重要】POPサーバーのSSL接続を有効にする
……この5点です。

【ご注意】
Datula(現在は配布終了)や無料版のEdMaxなど、一部のメールソフトではPOP、SMTPサーバーへのSSL接続に対応していないため、Gmailのサーバーを利用することができません。SSL接続に対応しているメールソフトをご利用ください。秀丸メール、有料版EdMax、Thunderbird、OutlookExpress、WindowsMailなど、現在配布されているほとんどのメールソフトはSSL接続に対応しています。

OutlookExpressを例にとって説明します。

POPサーバー名は、pop.gmail.com、SMTPサーバー名は、当社のSMTPサーバーを従来通り使う場合は当社のSMTPの設定にしておきます。GmailのSMTPを使いたい場合は、smtp.gmail.com とします。
使うメールアドレスは独自ドメイン名のものにしておきます(ただし、このままではGmailのSMTPを使っての送信はできません。独自ドメイン名でGmailのサーバーから送信するには、Gmail側の設定が必要です=後述)↓
POPサーバーをpop.gmail.comに



■アカウントを新規作成する場合のウィザード手順

[ツール]⇒[アカウント]をクリック



[追加]で、アカウントの種類は[メール]を選ぶ



メールアドレスに表示する名前(半角英数文字のみ使うことを推奨します)



送信者メールアドレスの設定。後で変更しなくていいように、最初から独自ドメイン名のアドレスを入れておいてもよい



この[アカウント名]とはPOPユーザー名のこと。Gmailで作成したアカウント名を入れる
[パスワード]にはGmailのアカウントに対するパスワード(Gmailで設定したもの)を入れる
[セキュリティで保護されたパスワード認証(SPA)を使用する]は絶対にチェックしないこと!



これでウィザードは一旦終わり

すでに作成済みのアカウントを変更して使う場合は、アカウントのプロパティを開き、[サーバー]タブの中のPOPサーバー名をpop.gmail.comに変更し、POPユーザー名(OutlookExpressではなぜかこれが受信メールサーバーの[アカウント名]と表示されるので誤解されやすい)とPOPパスワード(受信メールサーバーのパスワード)をGmailのものにします。


次に、[アカウント]のプロパティに戻ります。([ツール]⇒[アカウント]でアカウントを表示させ⇒今作成したアカウントをクリックして反転表示させ⇒[プロパティ]をクリック)
ここで[詳細設定]を開き、POPサーバーのポート番号を995に変更し、「このサーバーはセキュリティで保護された接続(SSL)が必要」をチェックします。

[ツール]⇒[アカウント]でアカウントを表示させ
⇒今作成したアカウントをクリックして反転表示させ、
⇒[プロパティ]をクリック



[詳細設定]を開くと、デフォルトではこう↑なっているはず



上図のように、SMTPサーバーのポート番号を465に、
POPサーバーのポート番号を995に変更し、それぞれ
[このサーバーはセキュリティで保護された接続(SSL)が必要]をチェック
これでGmailのメールがOutlookExpressで受信できるようになりました。試しに受信してみてください。
他のメールソフトでの設定はもっとずっと簡単、明解なはずです。
ポイント(一般のPOP3メールサーバーとの違い)は、

【重要】POPサーバーのポート番号を995に変更
【重要】SMTPサーバーのポート番号を465に変更
【重要】POPサーバー、SMTPサーバーのSSL接続を有効にする

ということです。

さて、これで受信はできますが、Fromを独自ドメイン名のアドレスにした送信はまだできません。この設定はかなり面倒ですので、別ページで解説しています。こちらをご参照ください。

 Gmailのspamフィルタをときどきチェックする

メールソフトでGmail宛のメールを受信する場合も、ときどき、WEBブラウザからGmailに直接アクセスして、[迷惑メール]フォルダに重要なメールが紛れ込んでいないかどうかをチェックしてください。

↑Gmailの迷惑メールフォルダ

全部迷惑メールであれば、[すべて選択]して[完全に削除]してしまえばサーバーから消えてくれます。
迷惑メールフォルダに紛れ込んでいた重要なメールは、左のチェックボックスをチェックして[迷惑メールを解除]で、受信フォルダに移動します。
その後、メールを開いた画面の右上にある下矢印のアイコンをクリックして開くメニューで[連絡先リストに○○さんを追加]で、このメールアドレスをホワイトリスト(無条件で受信するアドレス)に追加できます。
その他、あらかじめ友人や取引先などのアドレスは、あらかじめまとめて[連絡先]リストに追加しておけば、誤削除のトラブルが減ります。
↑メールアドレスを[連絡先]リストに追加する


その他、あらかじめ友人や取引先などのアドレスは、あらかじめまとめて[連絡先]リストに追加しておけば、誤削除のトラブルが減ります。

↑受信メールのメールアドレスを[連絡先]リストに追加する


新規に連絡先へ登録
↑あらかじめ、重要なメールアドレスを「連絡先」に登録するには、 左の「連絡先」メニューをクリックして、「新しい連絡先」または 「新しいグループ」を追加し、「メール」欄にアドレスを加え、「保存」する。


その他、Gmailの使い方についてはGmailのHELPを参照してください。

Gmailをspamフィルターとして利用し、受信は当社のサーバー側で行う方法

Gmailのメールボックスは巨大なので、受信はGmailで直接行うことを推奨します。特殊な事情で当社のサーバー側で受信する必要がある場合は、以下のようにしてください(ただし、メールボックス容量の点で非推奨)。

 Gmailからの受信用アカウントを作成する


↑[転送設定]⇒[追加]をクリック


↑Gmailからの受信用に新たなアカウントを追加する。
ここではgmail5555@sample.com を追加しています。[転送メールアドレス]の欄にはメールアドレス全部(gmail5555@sample.com)と記述しても、アカウント部分だけ(gmail5555)を記述しても、どちらでもOKです。


↑確認画面が出ますのでOKします


これで、Gmailから転送されてくるメールを受け取るアカウントが作成されました。なお、このアカウント名は表に出るものではありませんので、なるべく分かりにくいアカウント名(メールアドレス)にしてください。info@ や mail@ など、分かりやすいものは避けてください。上記の例ではgmail5555@ としましたが、もっと複雑なものにしてもよいでしょう。

 Gmailのアカウントに転送設定をする

iManager側での設定が済みましたら、ブラウザからご自分のGmailアカウントにログインし、右上のメニューにある[設定]⇒[メール転送とPOP設定]と進んでください。
ここで、[受信メールを次のアドレスに転送]の後に、先ほどiManager側で受信用アカウントとして作成したメールアドレス(今回の例では gmail5555@sample.com)を記入します。
受信メールをGmailのサーバーにも残すか残さないかはどちらでもかまいません。残しておいたほうが、メールの取りこぼしトラブルは減ります。


↑これで sample@gmail.com 宛に一旦転送されたメールが、spamを除去した後に、再び gmail5555@sample.com に転送されます。今まで sample01 にはspamが殺到していても、Gmailフィルターがspamを削除して、通過したメールだけが届くようになりますので、受信の負担が劇的に軽減されます。
なお、メールソフト側では特に設定の変更は必要ありません。今まで通り、POPユーザー sample01 にアクセスし、送信も、メールアドレス mail1@sample.com を使って送信してください。

メールサーバーオプションのかたは、当社送信サーバーは使えませんので、GmailのSMTPを使って送信する方法をとってください。設定方法はこちらをご参照ください

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